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クリスマスに十年越しのブライアン

2008年12月27日 22:17

 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。


あー、毎年色々考えてたクリトリス・シーズンも終わっちまいましたねぇ。(Amebaに仮住まいする前は毎年イタズラ電話やらを実行してレポートしてみたり、くだらない思いつきを書いていた。)


今年はどーしてたかっつーと、風邪なのか痛みも無く腹を下しとりまして、昨日やっと収まったとこです。ダイエットっつーか運動するようになってから、飲み会の翌日とかじゃねーと下痢なんかしなくなったんで、しんどかったです。


んで、DVD観とりました。





 よく僕ぁ世間様と笑いのツボが違うと言われます。別にマイノリティ気取ってるわけじゃねーです。


なんか、こうね、右脳型人間のくせにロジカルで捻くれた、そう一瞬考えないと笑えねーよーなのが好きなんです。勿論、右脳型特有の、よく言えばシュールレアリズムに根ざした、悪く言えば意味不明なのも好きです。


明け方まで酒飲んで、コンビニに朝飯買いに行ったら、二の腕と足は骨皮で面の皮膚も薄いのに不自然に吹き出もんが出てる、どーみてもシャブ中の兄ちゃん(表向きは大工らしい。)が軍手をレジにぺしゃん!って叩きつけてお金をパシンッ!って置いて店員さんにメンチきってダイハツのムーブに乗り込む一連の行動にゲラゲラ笑っちゃうよーなとこもあります。


なので、TVで人気の芸人さんの殆どが何が面白ーんだかわかんねんでTVは殆ど見ねーです。


てか、見てるしとはホントに面白くて笑ってんすかね?





 こんな僕のお気に入りはモンティ・パイソンです。


現代のお笑いの礎たるグループでネタもパクられ使い古されてますが、絶妙なセリフ合わせで思考を刺激して笑いにもってくとこはパイソンズじゃねーと様にならんです。


で、クリトリスの日に今年やっとこ日本初DVD化された『ライフ・オブ・ブライアン』を観ました。


この映画、十年以上前にマニアックなレンタル屋で借りて以来で、ずーっと「また観てえなぁ」と思っとりました。


えー、蘊蓄語らせてもらうとですね、この映画、当初は『イエス・キリスト~栄光への欲望~』っつータイトルの企画でして、流石にキリスト教圏、特にイギリスじゃとんでもねー話だったよーで、妥協して「イエスと間違われて救世主にされた男の物語」っつーストーリーで『ライフ・オブ・ブライアン』なるタイトルにしました。


が、内容を聞いた出資者らは「笑いをとるのに命がけはアンタらだけで結構。俺たちゃ降りる」と、一時製作不可能な状態に追い込まれました。


これに一肌脱いだのが元ビートルズのジョージ・ハリソンでして、彼が出資したおかげで製作できたと言われとります。


で、公開時はキリスト教原理主義団体らから猛烈にバッシングされたうえ、本国じゃ二十年近くTVで放映禁止だったそーです。でも、劇中で歌われるAlways Look On the Bright Side of Lifeっつー曲がパイソンズが歌った曲の中で最も有名になったっつーのも皮肉ですが。(日本でも度々CMに使われた時期があったが、現在だとアルバム『Monty Python's Sings』で聴ける。)





 一応、数年前から海外じゃDVD化されてたんですが、日本じゃ(少なくとも去年までは)そーゆー話が全くなかったんで、「なんでかなぁ」とずっと思っとりました。


で、十年の時を経て、改めてパイソンズのスケッチを吟味し、『モンティ・パイソン正伝』なる各メンバーの証言を交差させた広辞苑ばりに分厚い本を読んだりした今になって観てみて理由がなんとなくわかりました。





ギャグが高度すぎ。






一応、彼らを有名にした『空飛ぶモンティ・パイソン』が日本でTV放送されていた頃の吹き替え声優さんによる吹き替え音声にするとええんですが、オリジナル音声だとパイソンズの十八番を熟知してたり、キリスト教を信仰もしくはアカデミックなとこで学んでねーと、どこが笑いどこでどこが不謹慎なのか理解できんっつー。


イエスと間違えられたブライアンの父親がローマの軍人で「とってもスケベ」っつー意味の名で、母親は半ばレイプされてブライアンを身ごもったっつーあたりは十分不謹慎ですが。


あー、僕の憶測ですが、一見の日本人には笑えねーからっつー理由でDVD化が遅れたのかなぁ、と。同じパイソンズの映画でも『ホーリー・グレイル』だとある程度笑えますもんね。


しかし、ブライアンの母親によるさりげない科白にも「神の子?ああ、そうね、今時、神の子は沢山いるわね」とか、やるなぁ、と。


山本KIDも神の子、木戸修も神の子ですからねぇ。しかし、晦日の格闘技はしょぼくて...





 更に蘊蓄ですが、『ホーリー・グレイル』『ライフ・オブ・ブライアン』で主役を務めるリーダーであるグレアム・チャップマン(故人)は、メンバー曰く「カリスマ性に富んでいた」と。


その反面、同性愛者で繊細、極度のアル中だったことで知られとります。


『空飛ぶモンティ・パイソン』が人気絶頂だった時期は泥酔してスケッチを何度もやり直したそーです。んで、映画『ホーリー・グレイル』ではアル中の禁断症状に苦しみながら完成させたとも。


が、『ライフ・オブ・ブライアン』では酒をすっぱり辞めまして、まさに救世主にふさわしい、かつての理知的でカリスマ性に満ちた状態だったそーです。


医師でもあるチャップマンは、ロケ地の劣悪な気候で風邪やらに苦しむエキストラを診断、薬の処方も行ったそうです。


でも、再結成のイベントがあると遺灰をメンバーに蹴られてんですけどね。ウハハ!


ドリフターズだってんなことしねーだろっつー。





 映画でも音楽でも、諸々の裏話を知って作品への接し方が変わるのはよろしくない傾向だとは、あー、わかっちゃいるんですが、所見当時、大好きだったシーンが非常にシリアスなもんとして受け止められますね。


ひょんな勘違いから「マスター!」「メシア!」と崇められるよーになったブライアンは発作的にすがりついてくるしとじとに叫びます。


「僕は救世主なんかじゃない!人生は他人に決められるものじゃない!人はそれぞれ違うんだ!道は誰かに教わるものじゃなく自分で見つけるものだ!だから君たちも自分の道を歩め!」


これは、まともな思考回路がありゃ当たり前のことだと思うんですが、ここ数年、特に今年急転した世間様に聞かせてやりてーなっつー。


でも、劇中、チャップマンのチンボコがモロに出てるシーンがあるんですが、宗教上の問題云々より、そこで発禁にならねーか心配です、僕ぁ。



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