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○○になる。(『無能の人』調に)

2012年01月31日 22:21

 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
あー、日本語でよく「粋なはからい」っつー形容をすることがあります。
先日、身近な人を介して「アンタ、実は日本人でしょ?」っつーネパール人と知り合いました。
現在、都内某所でネパール料理店を経営しとるしとで、その店に行きまして、最初は「仕事中ですが、一杯だけ。初めまして」と。
ほいだら、気付いたらウィスキーをロックで飲み交わして仲良くなってきました。
「実は日本人でしょ?」とツッコミ入れたくなったのは、むたくそチャキチャキしとったからです。
例えば、お国柄まったりしとるはずなのに、厨房のスタッフの手際が悪かったり、仕上がり具合がイマイチだとネパール語で叱咤したり。
かと思えば、単にえばってるだけじゃなく自ら作ったりテキパキ動いたりと。
んな感じで「今夜はネパール好きが来るって聞いて、普段はしないネパールの味付けにしました」とメニューに無いもんをどんどん出してくれました。
まさに粋なはからいです。いや、単に「ネパールに行ってみたいな」っつってただけなんですが。

 こんな御時世じゃなかったら、海外で骨を埋めるなんてこたぁ夢物語だったんですが、下手すると日本に住めなくなるよーな状況になっちまったもんで。
その親分肌のネパール人は、二十年以上、祖国と日本を行き来して、日本に家を構えて十年くらいっつーんで色々詳しい詳しい。
よくネパールに移住した日本人が「インフレが凄くて~」「幻想を抱かないことです」とかアドバイスしとるサイトを目にしますが、そのしとは僕に理想の職業やらをアドバイスしてくれました。
「確かにネパール語を覚えて日本語学校の講師になれば銀行員より高給取りになれる。でもな、○○をやればいいんだ。まともな○○の店はまず無い」と。
先を越されたら嫌なんで内緒ですが、リタイヤした日本人や欧米人も多く住んどるんでそれをやれっつー。
「まず、最初に来るのは日本人。毎日カレーや郷土料理食って我慢できる奴はいない。実際、ピザやコーラが売れてる。次に来るのは金持ちだ。それで軌道に乗れる」
なんでも、貧富の差が激しいとはいえ、金持ちでもアメリカやらへ気軽に行けねーご事情があるそーで、とにかく金は使いまくるし娯楽に飢えているみてーです。
確かにインフレはハンパねーですが、成り上がることも可能で、数年前までボロ車乗ってたのに一千五百万円もする日本のランクルを平気で乗り回す輩がいるっつー。たまげたなぁ。日本で買う何倍だよ。
で、インフレの要因はインドと中国の経済成長っつーのは知ってたんですが、ネパールはかなり複雑みてーです。

 よく中国は経済後進国を属国にするよーなことしとるイメージがあるんですが、他国へは鞭鞭飴鞭鞭なのにネパールにだけは飴飴飴鞭くれー違うっつー。

「なんでですか?」
「軍事拠点にしたいから。この前だって中国からお偉いさんが来て四時間しかいなかったのに380億ドル置いてった」
「中国らしいですねえ」
「そら、インドがネパールの南に核ミサイル配置していつでも中国を火の海にできるようにしてんだから」
「なんかえらい迷惑じゃないですか」
「本当はネパールを永世中立国にするはずだった。でも、インドだけハンコ押さなかった。中国を潰せなくなるから。だから、最近はネパールも賢くなった。どっちとも駆け引きして資源や金を手に入れるようになった。俺がガキの頃とは違う。インフラ事業も進んで洪水の被害も小さくなった。橋が落ちたりするけどな。ハハハ!」


細かいやりとりは省きますが、親分は所謂「底頭がいい」っつーしとで、グローバルな視点で印中問題を説明してくれました。
その後、厨房に行ってネパール語でなにやら話して戻ってくるとウェイターがグラスに氷を入れて持って来ました。
「アイツにな、”彼はネパール人だ”っつったら信じてたよ」と笑っとるとウィスキーがボトルで置かれました。
流石に「おいおい、ボトルか?仕事中だぞ」と言っとりましたが、酔ってる気配も無く会話が続きました。

「ネパールじゃ物を大事に使う。日本もそうで、日本製品はいい。みんな日本製なら金を惜しまない。物を大事にするから良い物を作る。いや、そうだった」
「100円ショップっすか?」
「そう!あれが当たり前になって物を大事に使わなくなった。ちょっと使ってダメになるのと、何年も使えるのとじゃ出費が違う」
「まあ、不景気もありますからねえ」
「その不景気に誰がした?誰も答えられない。興味が無いから。興味がないことは忘れる、覚えようとしない」


ここで日本人のカミさんが割って入って「暑苦しくてごめんねえ」と言っとりましたが。
なんでも、ネパールの国土でしとが住めるのは25%くれーで、面積にすると新宿区と渋谷区をくっつけた程度だそーです。
んで、そこに二千万人。たまげたな、おい、っつー。
親分は「生まれる国は選べない。でも、通じ合えることに変わりは無い。人種も国も関係無い」と言い、「移住を考えてるなら、まず俺の故郷に来てくれれば案内する。10人集めれば超格安のパック組みますよ。首都と違って観光地だから物価は高いけどね」と言ったところで来客がありおいとますることに。

 肝心の店ですが、店構えが高そうなのと、大企業が乱立しとるとこにあるからか夜になると来客は少ねー(エスニック料理店はディナー・タイムになるとランチの三倍はするので。)みてーですが、料金は場所の割に良心的でした。
話題が話題ゆえに場所や店名は本記事じゃ出しませんが。
んなわけで、今年は雨期が終わったあたりにネパールに行ってくるかもです。



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