2010年11月07日 01:07
こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
あー、昨夜の酒(ちゃんぽんの最後にウィスキーはやはりよくない。)と、出勤前っつーこともあり散漫な記事になっちゃいましたが、もう少し映画『まぼろしの世界』について。
ブートレッグ収集まではしねー、コア一歩手前のドアーズ・ファンですが、故にドアーズ、特にジム・モリソンを「稀代のカリスマの一人だがペテン師でもある」と陽の面だけに着目してねーです。
んで、映画『まぼろしの世界』では、ペテン師っつー表現はしてねーですが、ジム・モリソンが非常に計算高くファンと気さくに接していたことが、映像に合わせてジョニー・デップはナレーションしとります。
特に興味深かったのが、1968年にザ・フーを前座に迎えたコンサートで、開場したアリーナにて客からザ・フーのパンフレットを「いくら?買うよ。1ドル?」と接してるとこです。
この頃のドアーズは一番脂が乗ってた頃で、人気上昇中でしたが、アルバム毎に良くなり、ライブ・バンドとしての方が人気があったザ・フーが前座っつーことで、「前座に食われたらおしまい」っつー考えがあってのことか?と語られておりました。
で、この歴史的コンサート(ザ・フーは翌年に映画にもなった『トミー』を発表して更に名声を得た。)が、なんでDVD化されてねーのかと思ったら、観客がステージに上がろうとして警備員に引き戻されるよーな興奮の最中、どっかのアホが椅子をステージに向かって投げ、それがファンの頭部を直撃して途中で終了せざるを得なくなったからだそーです。
なんでも、ある女性ファンに向けてジム・モリソンが股間をさする仕草を見せつけたことに腹をたてた恋人が、ジム・モリソンに投げつけたつもりが客に当たったと。
んで、よく使われてる流血したファンを、バックステージで血を拭いて気遣う映像はそのときのもんだと知りました。
あと、スタジオかバック・ステージで録音されたと思われる会話の中の鋭い一言。
「ジョークをやるのは真剣だ。真剣にならないと面白いジョークはできない」
-ジム・モリソン
ただ、この気さくでセックス・シンボルだったのは2ndアルバム『まぼろしの世界』発表までで、そのあとはスタジオで泥酔、もしくは泥酔した状態で現れるよーになったそーで、3rdアルバム『太陽をまちながら』は、当初収録予定であったThe Celebration Of Lizardが完成せず(今世紀に入って発表されたベスト盤にてスタジオ版が日の目を見た。)Five To Oneはジム・モリソンが泥酔したテイクを採用しとります。
後半に突然「もう一度やりなおそう」と呟くとこは、コンソール・ルームにいた恋人パメラ・カーソンに向けて語りかけたそーで、かすかに聞こえる嬌声はパメラ・カーソンのものみてーです。
映画ん中で、ライブ映像作品として残されている『ライブ・アット・ハリウッドボウル』のジム・モリソンが精彩を欠いてる点に触れてますが、クスリや酒の影響でもなく、単なる「ロック・スターに疲れた」っつー嫌気からだと思います。
特にThe Endの「父さん、アンタを殺したい。母さん...」の箇所で「これを聞かないと、みんな満足しない。やれやれだ」な表情でため息をついてるからです。
泥酔して暴走するよーになってから、歌わないで客を挑発するのに嫌気がさしたギターのロビー・クリーガーと、ドラムのジョン・デンズモアはステージを去ることがちょくちょくありましたが、オルガン兼ベース・ピアノのレイ・マンザレクだけは演奏し続けました。
で、作中触れられてませんが、ちょっといい話があります。
あるライブでジム・モリソンが泥酔して続行不能になった際、レイ・マンザレクがギターを持ち、座り込んだジム・モリソンに、ブルースを弾いて「歌ってみろ」と促したことがあるそーです。
この時、即興で演奏した曲が後にMaggie M'Gillになり、小細工なしの良質なブルース・ロック・アルバム『モリソン・ホテル』へのきっかけになりました。
ジム・モリソンは精神的にも幾分安定を取り戻したよーで、内ジャケットで写っている飲み屋での撮影後、店内の爺さんらと他愛もない話をしたり昔話を聞いて、和やかに接していたそーです。
他、作中で触れられてねーとこだと、ジム・モリソンがシャーマニズム以外に民間伝承にも造詣が深かったことですかね。
ジム・モリソン在籍中、最後のアルバムになった『LAウーマン』の一曲目がThe Changelingなんですが、こり、「いなくなることの暗示」と受け取るファンも多いんですが、『太陽をまちながら』あたりから暖めてた曲みてーです。
んで、The Changelingは、ヨーロッパの民間伝承でして、妖精が人間の子供と取り替え子しちゃうっつー迷信なんですが、地域によって内容はバラバラです。
そこに「俺は山の手にも下町、どこにでも住んでいる」「俺は金持ちで貧乏」「今夜、深夜の列車で町を出る」っつー歌詞を絡めてまして、非常に興味深い曲です。
最後にPVのリンクはりましょーかね。
ドアーズのドキュメンタリーっつっても、ドアーズ影のメンバーといっても差し支えない、プロデューサーのポール・ロスチャイルドの尽力に殆ど触れられてねーのがちょっと残念ですね。
ほいだら、映画『まぼろしの世界』の日本上映を記念して、アメリカで製作されたデビュー作『ハートに火をつけて』のメイキング・ドキュメンタリーが日本でも今月中旬から上映するそーです。
<The Doors - The Changeling>
あー、昨夜の酒(ちゃんぽんの最後にウィスキーはやはりよくない。)と、出勤前っつーこともあり散漫な記事になっちゃいましたが、もう少し映画『まぼろしの世界』について。
ブートレッグ収集まではしねー、コア一歩手前のドアーズ・ファンですが、故にドアーズ、特にジム・モリソンを「稀代のカリスマの一人だがペテン師でもある」と陽の面だけに着目してねーです。
んで、映画『まぼろしの世界』では、ペテン師っつー表現はしてねーですが、ジム・モリソンが非常に計算高くファンと気さくに接していたことが、映像に合わせてジョニー・デップはナレーションしとります。
特に興味深かったのが、1968年にザ・フーを前座に迎えたコンサートで、開場したアリーナにて客からザ・フーのパンフレットを「いくら?買うよ。1ドル?」と接してるとこです。
この頃のドアーズは一番脂が乗ってた頃で、人気上昇中でしたが、アルバム毎に良くなり、ライブ・バンドとしての方が人気があったザ・フーが前座っつーことで、「前座に食われたらおしまい」っつー考えがあってのことか?と語られておりました。
で、この歴史的コンサート(ザ・フーは翌年に映画にもなった『トミー』を発表して更に名声を得た。)が、なんでDVD化されてねーのかと思ったら、観客がステージに上がろうとして警備員に引き戻されるよーな興奮の最中、どっかのアホが椅子をステージに向かって投げ、それがファンの頭部を直撃して途中で終了せざるを得なくなったからだそーです。
なんでも、ある女性ファンに向けてジム・モリソンが股間をさする仕草を見せつけたことに腹をたてた恋人が、ジム・モリソンに投げつけたつもりが客に当たったと。
んで、よく使われてる流血したファンを、バックステージで血を拭いて気遣う映像はそのときのもんだと知りました。
あと、スタジオかバック・ステージで録音されたと思われる会話の中の鋭い一言。
「ジョークをやるのは真剣だ。真剣にならないと面白いジョークはできない」
-ジム・モリソン
ただ、この気さくでセックス・シンボルだったのは2ndアルバム『まぼろしの世界』発表までで、そのあとはスタジオで泥酔、もしくは泥酔した状態で現れるよーになったそーで、3rdアルバム『太陽をまちながら』は、当初収録予定であったThe Celebration Of Lizardが完成せず(今世紀に入って発表されたベスト盤にてスタジオ版が日の目を見た。)Five To Oneはジム・モリソンが泥酔したテイクを採用しとります。
後半に突然「もう一度やりなおそう」と呟くとこは、コンソール・ルームにいた恋人パメラ・カーソンに向けて語りかけたそーで、かすかに聞こえる嬌声はパメラ・カーソンのものみてーです。
映画ん中で、ライブ映像作品として残されている『ライブ・アット・ハリウッドボウル』のジム・モリソンが精彩を欠いてる点に触れてますが、クスリや酒の影響でもなく、単なる「ロック・スターに疲れた」っつー嫌気からだと思います。
特にThe Endの「父さん、アンタを殺したい。母さん...」の箇所で「これを聞かないと、みんな満足しない。やれやれだ」な表情でため息をついてるからです。
泥酔して暴走するよーになってから、歌わないで客を挑発するのに嫌気がさしたギターのロビー・クリーガーと、ドラムのジョン・デンズモアはステージを去ることがちょくちょくありましたが、オルガン兼ベース・ピアノのレイ・マンザレクだけは演奏し続けました。
で、作中触れられてませんが、ちょっといい話があります。
あるライブでジム・モリソンが泥酔して続行不能になった際、レイ・マンザレクがギターを持ち、座り込んだジム・モリソンに、ブルースを弾いて「歌ってみろ」と促したことがあるそーです。
この時、即興で演奏した曲が後にMaggie M'Gillになり、小細工なしの良質なブルース・ロック・アルバム『モリソン・ホテル』へのきっかけになりました。
ジム・モリソンは精神的にも幾分安定を取り戻したよーで、内ジャケットで写っている飲み屋での撮影後、店内の爺さんらと他愛もない話をしたり昔話を聞いて、和やかに接していたそーです。
他、作中で触れられてねーとこだと、ジム・モリソンがシャーマニズム以外に民間伝承にも造詣が深かったことですかね。
ジム・モリソン在籍中、最後のアルバムになった『LAウーマン』の一曲目がThe Changelingなんですが、こり、「いなくなることの暗示」と受け取るファンも多いんですが、『太陽をまちながら』あたりから暖めてた曲みてーです。
んで、The Changelingは、ヨーロッパの民間伝承でして、妖精が人間の子供と取り替え子しちゃうっつー迷信なんですが、地域によって内容はバラバラです。
そこに「俺は山の手にも下町、どこにでも住んでいる」「俺は金持ちで貧乏」「今夜、深夜の列車で町を出る」っつー歌詞を絡めてまして、非常に興味深い曲です。
最後にPVのリンクはりましょーかね。
ドアーズのドキュメンタリーっつっても、ドアーズ影のメンバーといっても差し支えない、プロデューサーのポール・ロスチャイルドの尽力に殆ど触れられてねーのがちょっと残念ですね。
ほいだら、映画『まぼろしの世界』の日本上映を記念して、アメリカで製作されたデビュー作『ハートに火をつけて』のメイキング・ドキュメンタリーが日本でも今月中旬から上映するそーです。
<The Doors - The Changeling>
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