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ミッドナイト・ムービー

2011年01月30日 02:49

 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
あー、三月にアレハンドロ・ホドロフスキーのBOXセットが出ます。
ただ、以前出たのと異なるのは、1989年公開の『サンタ・サングレ』が外されとる点です。
こり、輸入盤で手に入るエディションと同じかと思います。
一応「商業寄りかつ一作のみ製作時期が離れているから毛色を合わせるため」と解釈しとります。(その代わり、『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』の他、前回も収録された処女作『ファンドとリス』、新たにドキュメンタリー・ディスクと『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』のサントラCDが含まれる予定。)
初DVDん時はVHSと同じソースと思われ、特典インタビューくれーしか買い換える理由がねーんで、タロット・カードやらが含まれたBOXセットは「高っ!」でした。
一応、今回のBOXセットの発売が決まってから、一時は九万円くれーしたもんが値崩れしはじめとります。(前から書いているが、こういうことはやめて欲しい。)
確か、希望小売価格が二万五千円くれーだった記憶があるんで、ぼったくりもええとこです。
三月発売のは、Amazonだとディスカウントされて約一万円です。リーズナブルです。

 今回の再発は、昨今のTVの大型化かつフルハイビジョンの普及もあり、元々フルハイビジョンを想定してなかったもんをスクィーズしても画質が劣化しねーHDリマスターが施されとるそーです。
ただ、プレイヤーによってはリマスターと同等のアップコンバーターが内蔵されている可能性もあり、あんま有り難くねーです。(配給元がやったものは以前とどう違うのか違いがよくわからない。)
有り難ぇのは、HDリマスターと同時にアレハンドロ・ホドロフスキー監修のもと、デジタルでフィルムを修復しとる点です。
フランシス・フォード・コッポラの「ここまでやるか!」の次元までいかねーでしょーが、楽しみです。
ええ、昨年末に予約注文しました。
んなわけで、今日はこのドキュメンタリーだす。


Midnaight Movies『ミッドナイト・ムービー』
(2005年上映)

監督:スチュアート・サミュエルズ

出演:
アレハンドロ・ホドロフスキー 『エル・トポ』
ジョージ・A・ロメロ 『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』
ジョン・ウォーターズ 『ピンク・フラミンゴ』
ペリー・ヘンゼル 『ハーダー・ゼイ・カム』
リチャード・オブライエン 『ロッキー・ホラー・ショー』
デイヴィット・リンチ 『イレイザーヘッド』




 大まかな流れですが、「その昔、まともに上映すると酷評されたが、深夜にひっそりと儀式のごとく上映したところ、クチコミで人気に火がつき連日満員にいたった作品群があった。それらをミッドナイト・ムービーと呼んだ」っつーとこでしょーか。
で、僕がリアル・タイム世代であろーが、日本じゃこーゆー文化はねーですから、各作品の監督や、劇場の関係者等の証言は興味深ぇです。
ただ、個人的に『ハーダー・ゼイ・カム』が深夜上映で有名になったのは意外でした。
ここらへんは世代ですよね。ドアーズ解散後、白人のバンドでレゲエのリズムを取り入れたの初のミュージシャンが元ドアーズのロビー・クリーガーとジョン・デンズモアを中心にしたバッツバンドだと言われとります。なので、ポップ・ミュージックに影響を与えた作品って認識です。(キース・リチャーズより早い。CD化してくれ。)

 でね、最初に「深夜にこっそり上映してみよう」っつってプログラムに一行タイトル記したら連日スタンディング・オベーションだったのが『エル・トポ』だったって。
が、前回の記事で津軽弁を話せるが故、懐かしくなり、高橋竹山の津軽弁による自伝を読み直しました。
「確かに!」と思った点あり。

 なんでも、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ夫妻は『エル・トポ』の上映権を買い取り、そこまではよかったんですが、大きなハコで上映したら大失敗したっつー。
こりね、シチュエーション違いますけど、高橋竹山がおもれーこと言ってます。以下要約。

「歌と三味線で恵んでもわらなきゃならんから、門付け芸人は誰も本気で唄うこたない。体がもたない。だから、米なんかを恵んで貰えそうなら歌い出すけど楽に歌う。本気で歌っても適当に歌っても、恵んで貰える量は同じだから。それを聴いた歌好きな人は歌い方を真似する。そんな全然駄目なものが有名になると、やれ芸術だと評価される。そんなものは芸じゃないんだ」


『エル・トポ』はアレハンドロ・ホドロフスキーが作りたくて撮ったもんで、「これをアメリカで上映させたい」と思ったそーです。
で、小規模なハコで深夜にガンジャ焚きながら観るために連日満員(当時、深夜上映に限り大麻の喫煙が暗黙の了解だった映画館がいくつかあったようだ。)だったのに、「これは素晴らしい作品だから観ろ!」と強要したら酷評食らった上に客も全く入らねぇっつー。
「芸術とはなんぞや?」っつー点は偉そうに書けませんが、僕が文章書くようになってから思っとりますのが、誰でも彼でもイエスマンみてーに賛同してくれて、褒め殺しみてーなコメントつけてくれるのは嬉しかねーです。
たまに「お、鋭いね!てか、そーゆー見方もあるわけか。んー、なるほどねぇ」なんて私信やコメントがつく方が嬉しいっつー。
100人より1人。
カルト映画っつーのは、そーいった側面が強いがためカルトと呼ばれとるんじゃねーでしょーか?

 このドキュメンタリーを観て、ウゼエと思ってた輩が更にウゼェなと思ったのが、カルトっつーかB、C級映画を好む映画ファンが、マイノリティ、いや、スノッブ気取りで「この作品の見方はこうだ」っつー説教たれる風潮ですね。
各作品の監督や関係者は「こうやって観ろ!」とは強要しちゃいない。
けど、作品だけじゃなく制作者の考えまで勝手に理解しとると思いこんどる輩はテメーの考えを他人に強制しがちっつー。
作品がファンの手によって不朽の名作になってくのは好ましいでしょーが、食い物ならラーメンみてーなもんを「こう食わなきゃ駄目なんだよ!」と説教されてるみてーでアホらしーっつー。
個人的な趣味ですと、ホドロフスキーのどこがどう好きか?と問われましても理屈じゃ答えらんねんーです。
ただ、言えることは一回観ただけじゃ切れの悪い糞みてーなもんだっつーこってす。
『イレイザーヘッド』にしても「素面でも観たし、紙食っても観たし。でも、どんな状態じゃなきゃ楽しめないって断言はできないよ」としか言えねーです。
んなわけで、サッカー観とるしとが多いと思われるときにミッドナイト・ムービー。

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コメント

  1. Eve | URL | -

    >>......カルトっつーかB、C級映画を好む映画ファンが、マイノリティいや、スノッブ気取りで「この作品の見方はこうだ」っつー説教たれる風潮ですね。

    同感!
    私にとっての↑この類いは[ゴッドファーザー]なんだよね(←コレもある意味カルトでしょ)
    「おじさんのオナニーを延々見せられてるみたいで苦痛そのものだった」って
    観賞後の素直な感想を言ったトコロ、作品のファンから散々ヤジられたわよ
    コアなファンは恐ろしいデス
    **
    BOX買おうか迷ってマス
    [エル・トポ]だけ単体で発売してくれたらイイんだけど...。
    -P.S-
    いつもどーでもいいコメントで申し訳ない

  2. ハンク | URL | 3fP8K/.I

    Re: *

    > 私にとっての↑この類いは[ゴッドファーザー]なんだよね
    『スター・ウォーズ』もそうかも。
    昨今のCGとか駆使した作品観た十代の子が「古くせぇ」と言おうもんなら(笑)
    挙げ句「これは黒澤明のな~」と説教されレンタルで借りて観たら白黒で、台詞も聴きづらい。
    結果、『スター・ウォーズ』と黒澤作品がトラウマになったという人もいそうだ。
    ああ、昔、今は取り壊された函館にあった映画館の休憩室(日活が拠点を置いていただけあり、モダンな応接間のような古き良きムードがあった。)で、「ご職業は?」と聞きたくなるステッキ持った中年紳士が、映画マニヤな娘っこに『ベンハー』の見所について語っていたのを思い出した。
    「途中で寝た」っつったらステッキで叩かれるだろうなぁ(笑)

    > [エル・トポ]だけ単体で発売してくれたらイイんだけど...。
    『エル・トポ』、『ホーリー・マウンテン』共に単品でも同日発売予定。
    概要読むと、どちらも2003年発売のより特典が豊富。(BOXセットと同じ仕様のはずなんで。)

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