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ロニー・ル・テクロの「象が乗っても切れない弦」

2010年11月25日 21:22

ronni_strong.jpg『エクストラ・ストロング・ストリング』/ロニー・ル・テクロ
2000年リリース
1.Shuffle Off To Buffalo
2.Dig It
3.Half Of The Time
4.A Song For While I'm Away
5.Tracks In The Snow
6.I Remember
7.Welcome To My Nightmare
8.Spend The Night
9.Nobody Loves An Iceberg
10.Love Keeps Calling
11.The Brooklyn Alphabet




 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
あー、半世紀近く前にですね「象が踏んでも壊れない」っつー筆箱のCMがありましてね。
てか、こーゆーネタや、110番(映画『網走番外地』における由利徹の役名である受刑者番号。)やヴィト・コルレオーネ(映画『ゴッド・ファーザー』のマーロン・ブランド。)の物真似するから「歳を一回りさば読んでる」と言われるんですね、はい。
んなこたぁ、どーでもいいや。
今回、ご紹介するのはTNTのギタリスト、ロニー・ル・テクロの1stソロ・アルバム。

 1980年代に北欧のバンドが世界的に売れた時期がありまして、一番有名どこだとヨーロッパじゃねーでしょーか。
んで、そん中の一つにTNTも含まれますが、彼らが特殊だったのは、ブレイク前からノルウェイ人とアメリカ人混合のバンドでアメリカを拠点に活動していたこと、そして、ギタリストであるロニー・ル・テクロが色々イカレポンチなとこです。

 北欧諸国って、各国の人口が少ねぇのに、ポップ・ミュージックよりジャズやら現代音楽で凄ぇしとが出てきます。
で、以前、マルチ・ミュージシャンのヤススキィさんに、恐らく日本で所有してるしとは彼だけと思われるギターを触らせてもらいました。確か、ノルウェイの職人さんが受注して作ってるもんです。
ロニー・ル・テクロも、特注のギターだったはずです。ノルウェイ人は過剰型な面があるんでしょーか?
んで、その特注ギターの特異性を活かしたり、ハードロックのギタリストにしてはかなり変態ちっくな独自テクニックも使ったりします。
ギター弾かないしとに説明するとすれば「スティーヴ・ヴァイあたりと同次元」っつー超巧者です。
そんな彼が、今世紀を迎える直前にソロ・アルバムを発表しました。
内容ですが、ジャケットどーりです。

 TNTってバンドは、ヴォーカルのトニー・ハーネルがアホみてーなハイトーン・ボイスでキャッチーなメロディを歌い、たまにロニー・ル・テクロが「どーやって弾いてんの!?」っつー変態ちっくなフレーズを聴かせてくれるのが魅力です。
なので、TNTのよーな作風を期待しとるしとにはオススメできねーです。
てか、ソロ・アルバムなんだから、在籍しとるバンドじゃできねーよーなことするのが当たり前なんですけど。
更に、ギタリストのソロ・アルバム=超絶テクニックのてんこ盛り、と思ったら肩すかしです。
ありきたりな期待をすると、がっかりか感動かのいずれかです。
Ronni Le Tekro
 国内盤と輸入盤とじゃジャケットが異なりますが、アルバムを通すと「大都会の夜空に張られた弦をサイケデリックに発色する象が歩く」っつー、シュールな国内盤のジャケット通りです。
一曲目のエレクトロニクス・ビートが聞こえてくるとこと、奇妙でヘタウマな歌で聴き手を選別しちゃいます。
てかね、歌もロニー・ル・テクロ本人なんですが、1960年代あたりのフォーク・ロック調な歌唱法なんすよ。んで、声が出ねーわけでもねーのにわざとファルセットを絡めてます。
音感はかなり良いと思われるんで、ピッチがずれてないのがまたキモイっつー。
この歌い方が平気なら、曲自体はほぼ捨て曲無しなんでオススメです。
趣味でやってるシン・リジィのカヴァー・バンド、バッド・ハビッツのアルバムを出すくれー熱狂的ファンゆえか、メジャーになる前のシン・リジィのA Song For While I'm Awayを忠実カヴァーしてます。
あと、以外にもアリス・クーパーのWelcome To My Nightmareもカヴァーしとりまして「声域や歌唱力的に歌えねえだろ!」と思いつつ、中々おもれーアレンジを披露しとります。
因みに、アリス・クーパーっつーと「蛇だ!ギロチンだ!」とサルバドール・ダリが感嘆したらしい演出にばっか注目がいきがちですが、歌唱力ありますし、曲もしっかりしてます。
ヒットした『スクールズ・アウト』以降が有名だと思いますが、それ以前の『キラー』なんかもグラム・ロックやパンクの礎になったと思われる名作です。

 ロニー・ル・テクロが持つテクニックの引き出しは組曲形式であるインストゥルメンタルThe Brooklyn Alphabetでしか堪能できねーですが、彼が影響を受けたと公言しているミュージシャンのオマージュ的な曲も見受けられ、また、ブックレットに記載はねーですが、Nobody Loves An Icebergでフルートっぽい音のソロがあります。どーやら彼が初めて身につけたとされる木管フルートと思われます。
もっと評価されてもええアルバムだと思いますが、やっぱメタルで名前を売ったしとは、そっから逸れたことすると色眼鏡で見られるのかなぁ、と。
フツー、1960~1970年代あたりを意識したアルバムって音も当時を意識しがちですが、本作はエレクトロニクス・ビートや、何気に「え、ギターでこんな音出せるの!?」っつー隠し球もあっって、僕ぁ高く評価しとるんですが。
んなわけで、一曲聴いてみましょー。
これ、ビートルズっつーか、ジョン・レノンへのオマージュですよね。サビが。

<Ronni Le Tekrø - Love Keeps Calling >


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