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無国籍でジャンクなおもちゃ箱『Alexander Hacke - Sanctuary』

2011年01月20日 22:32

 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
いやー、先週は寒かったですな。(2011/01/20当時。)
もうね、吐く息は白いし、出す液は白いしで...

リリリリ~ン♪

はい、ハンクです。
え!?テーマが違う?
僕ぁてっきり精液にひっかけて性域っつーオヤジギャグ考えてたんですけど。
聖域ですか。そーですか。すんません、はい。
ハイハイハイ。

<ハイは一回でいい!>

うん。

<坊ちゃん育ちのような言葉遣いはやめろ!>


Sanctuary.jpg『Sanctuary』
(2005年リリース)


01.Minnie And Me (Features A. Hacke and San Francisco Water Organ)
02.Sister (with Algis Kizys, Vinnie Signorelli, Chrislo Hass)
03.Love Me Love My Dog
04.Sonntag
05.Sanctuary
06.Yours Truly
07.Seven
08.Per Sempre Butterfly
09.All American Happy Hour
10.Sugarpie
11.Brush-Throat




【この作品を一言で語るなら、「ジャンクなおもちゃ箱」】


 あー、以前、映画『クロッシング・ブリッジ~ミュージック・オブ・イスタンブル~』を紹介した際、このアルバムを紹介しようなんて書いてすっかり忘れとりました。
アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのベースである、アレキサンダー・ハッケのソロ作品です。

 僕くれーの世代だと、スカムで暴力的な初期から整合性のある現在までネットとかで観たり聴いたりしてアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンを知りました。
実際、僕が小学校高学年の頃からして、デビュー当時のルックスがもてはやされたらしいリーダーのブリクサ・バーゲルドが、スーツ着た現在も続く風貌だったみてーですから、リアル・タイム世代との受け止め方は異なります。
Blixa Bargeld
で、リアル・タイム世代でパンクスだったしとにアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのことを話したら「ああ、廃墟の...え、まだやってんの!?」と。
どーやら、ロック・ドラムが無いため、金属をふっ叩いたり、電動ドリルで壁や地面に穴空けてビートを刻んでいたため、廃墟とかそーゆーとこじゃねーとライブできなかったことが記憶に残ってるよーです。
んで、マイケル・モンロー、ビリー・アイドルとか、ブリクサ・バーゲルドに似た風貌のミュージシャンがリアル・タイムなんで、1990年代以降の風貌のがカッケーと思いますがね。
Blixa Bargeld02

 単なる過激なチンドン屋じゃなく、徐々に進化して今じゃしっかり整合性のある曲を作るよーになってく過程を聴いて存在を認識した後追いファンからすると、パンクっつーより、以前書いたよーに音楽の可能性探求集団って感じなんすよね。
実際、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンからの影響を口にするミュージシャンは多岐に渡りますから。(更にブリクサ・バーゲルドは1980年代から一貫して「俺たちはプログレッシヴ・ロックをしている」と語っているらしい。)
で、僕が本作を手にしたきっかけは、ジャケ買いもあるんですが、イタリアのロック・シンガー、ジャンナ・ナンニーニ(英語読みだとジアーナorガイアナ・ナンニーニか?)をフィーチャー、他、時代の最先端を切り開いてきたミュージシャンらが参加っつーポップに惹かれてだった記憶があります。
gianna-nannini.jpg

よもや、十年以上、映画みねーで生きてきた僕が狂ったよーに見始めたら偶然見つけたDVDにアレキサンダー・ハッケが主演として出とるとは予想外でしたわ。
Alexander-Hacke01.jpg

 このアルバム、かなりぶっ飛んでます。
インダストリアル、ノイズ、エスニック、パンク、エレクトロニカ、サイケ、ダブ等々。
ただ、耳障りじゃねーっつー。
僕、本来この手の音嫌いなんすよ。殆どが高音域ばっか強調して聴いてて疲れるんで。
ただ、本作は聴けば聴くほど良い作品だと思いますね。
本国ドイツのレビューじゃフランク・ザッパとキャプテン・ビーフハートを引き合いに出されたそーです。
確かに初期ザッパっぺーです。

 ぶっちゃけ、本作を巷で言われとりますインダストアルやエレクトロニカの傑作と比較すると劣ります。
ただ、そりをカバーしとるのは楽曲と録音方法の多彩さだと思います。
ご丁寧にブックレットを広げると、各曲の録音方法や聴き所になる参加ミュージシャンのフィーチャリングが記されとります。
「これはNYの地下室で録音して、レコードのようなノイズが出るようにミックスした」とか色々。
あと、びみょーな作品中心に採り上げるっつーモットーなんで、不特定多数にオススメできねーですが、民謡が好きな僕にはツボです。

 本作のハイライトは、13分を超えるタイトル・トラックSanctuaryと、10分を超えるSugerpieかと思いますが、コンパクトな曲でも聴き所多数です。
因みに、各曲のイメージに写真やオブジェを陳列した写真をブックレットに掲載してんですが、Sugerpieのページにはウルトラマンのゼットンが...。
Sugarpie.jpg

 個人的に「こ、こりは!」と思った曲は、アレキサンダー・ハッケが全ての楽器を演奏し、それをサンプリング、ループさせたSonntagと、ジャンナ・ナンニーニをフィーチャーしたPer Sempre Butterflyです。
前者はループ=機械的な整合性がありますが、巧妙にハズして流し聴きさせねートリックがありますね。
後者は、東欧ちっくな出だしから東南アジアっぺー曲調に変わり、ストリングス・アンサンブルがバックに流れるとこは西欧ちっくです。
単にエキゾチックなんじゃなく、色んな地域のエッセンスを盛り込んでるっつー。
あと、Sugerpieが終わって、最後のBrush-Throatですが、これも狂ったアンビエント曲ですね。
チベットのラマ僧を想起させる唸りにプンギー?を被せてますが。
なお、こりは現在どーなっとるか知りませんが、ディレイ・ラマっつー海外のプラグイン・ソフトを使うと似たよーな曲が作れます。
僕、「俺のどこが変態なんだ?」っつー曲で、ディレイ・ラマを多重録音してパーカッションなんかのループを被せたことあります。
ともあれ、youtubeは10分までしかアップできねーんで、前述の二曲を聴いてみましょーか。
僕が購入した頃は二千円くれーした記憶があるんですが、某メガストアのネット通販見たら千円きってました。
それなら買いだろっつー。

<Alexander Hacke - Sonntag>


<Alexander Hacke - Per Sempre Butterfly>

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