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After The War/Gary Moore

2011年07月07日 01:38

After the war『アフター・ザ・ウォー』
(1989年発表)
1. Dunluce (Part 1)
2. After The War
3. Speak For Yourself
4. Livin' On Dreams
5. Led Clones
6. The Messiah Will Come Again
7. Running From The Storm
8. This Thing Called Love
9. Ready For Love
10. Blood Of Emeralds
11. Dunluce (Part 2)
12. Emerald
13. Over The Hills And Far Away (Live)
14. Military Man (Live)
15. Wild Frontier (Live)



 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
あー、今日の記事は、ゲイリー・ムーアが急逝した直後に書いた記事の中から選んでリライトしたもんです。
ちょーど時事問題も絡んでるんで。

 ゲイリー・ムーアってしとは、天賦の才をうまく活かせなかったミュージシャンだと思います。
正直、「客観的に代表作」っつーのは邦題が『大いなる野望』だった、現在はまんまな『コリドーズ・オブ・パワー』(1982年発表。)くれーですから。
なんなんすかね、噂どーり我が強すぎるのか、新しモノ好きな嗜好が祟ったのか。
彼がメジャーになる以前の作品、例えばフュージョン色の強いスキッド・ロウ時代とか「頭おかしいだろ?」なギター弾いてますし、G-フォースも彼のロック・ギターが爆発してんのに、当時もてはやされてたライン録音(明瞭な音になるが、アンプの特性やライブ感に欠ける。)で台無しでしたし。
挙げ句、ドラム・マシンや一足遅いブレイク・ビーツへの傾向やらで作品の質を下げてます。
ただ、それでも僕みてーなファンは「傑作!」と挙げるアルバムは多く、「ボーナス・トラック入りのデモ集的ミニ・アルバム」である『ワイルド・フロンティア』もギターの素晴らしさと作曲能力の高さから評価されとると思います。(上述のドラム・マシンの使用や曲毎にプロデューサーやエンジニアを変え、音圧等にまとまりがない。)

 ゲイリー・ムーアが亡くなる前年に久方ぶりの来日を果たしましたが、日本のファンは彼がブルースに走ろうが、失笑物のエレクトロニカとの融合に迷走しよーが彼の代表曲やギターを愛してました。
んで、21年も来日しなかった理由の一つが、「日本人は捕鯨をするから嫌い」と聞いたときはたまげました。ホントかなぁ。
だって、彼は親日な面がありましたから。1980年代前半は間髪入れずに来日してましたし。
長らく抑圧や内紛に苛まされてきたからか、アイルランド出身のミュージシャンは反戦や不条理をテーマにした曲を書くことが多いです。
冷戦時代の幕開けにはグレッグ・レイクとコラボレートしてNuclear Atackっつー核兵器に反発する曲を書いてましたし、その前にはHiroshimaっつーモロに広島への原爆投下を非難する曲を発表してましたから。
とはいえ、単純に左派と片付けられねーのは、大韓航空機事件を題材にしたMurder In The Skyっつー曲もあるんで。

 本作は、ゲイリー・ムーアが発表したハードロック作品の最後にあたります。
で、デジタル・リマスター前は「音圧のまとまりはあるのに作風がイマイチ」でした。
よって、「各ファン毎に目当てが異なる迷作」と思ってました。
ストレートなロック曲もあれば、アイルランド民謡に根ざした曲もある。更にはロイ・ブキャナンの「メシアが再び」のアグレッシヴ・カヴァーもあります。
が、デジタル・リマスターされた際に、ボーナス・トラックとして四曲追加されました。
これで作品に対するイメージがガラっと変わりました。

 以前書きましたが、経済大国が軒並みヤバイです。
ただ、政経に疎い僕でもわかるのは、「手が付けられなくなる前に戦争が起こる」で、地震よろしくどこで戦火があがるか予想できねーです。
果たして、僕ら平和ボケ世代が対岸の火事のよーに思えるもんなのか、先進国揃って一発デカイの始めるかわからんっつー。
んで、ゲイリー・ムーアは本作のタイトル・トラックであるAfter The Warで歌っております。

戦争は終わった
だが、炎はまだ消えていない
お前は、一体誰のために戦ったんだ?
-After The War(やや超訳。)


んで、デジタル・リマスターされてから、『ワイルド・フロンティア』のタイトル・トラックのライブが最後に収められております。

(記憶にある美しい故郷が戦火と血で汚された今。)
泥まみれで開拓した時代に戻るんだ
泥まみれで開拓した時代に戻るんだ
あの時代が呼んでいる
君は聞こえるか、呼んでいるのを?
俺は聞こえる
-Wild Frontier(これもやや超訳。)

こり、今の日本人ミュージシャンが「がんばれ~、がんばれ~♪愛してま~す♪」みてーに歌うよりずしりときます。
流石に汚染を食い止めねー限り、復興もクソもねー状況ですが、もし、日本を再び安心して暮らせる状態にするには、相当な覚悟で挑まねーと無理っつー点は共通してます。
んなわけで、「復興大臣」だの「復興のために○○しよう!」っつーのが薄っぺらく脳みそに入るのです。
「じゃあ、オマエがやってみな」と言われても、前々から書いとるよーに、アホな政府や周辺機関を目の当たりにして市井の人間は無力なのです。
菅直人みてーに口だけじゃなく、ホントに、「満身創痍になるまで死力を尽くす」っつー宰相と人材が揃ってねーと文句言うことしかできんのです。民主主義国家と自称してんすから。
僕ぁ横丁の呑んだくれですが、遠回しに書くとそういうわけです。
とはいえ、一曲聴いて観てみましょー。
しかし、いつ見てもコージー・パウエルのドラム叩くアクションは絵になるなぁ。

<After The War/Gary Moore>


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